胃の壁を傷つけ、胃の守っている粘液を減らし、酸の攻撃を受けやすくしてしまうので、胃炎や消化性潰瘍を発症させる要因になります。ピロリ菌が胃壁に取り付くと細胞を弱めてしまう毒素を出し始めます。
すると菌をやっつけようと血液中の白血球が付近に集まります。
両者の戦いが大きくなると、胃粘膜の消耗を早め、粘膜が炎症を起こして胃炎になったり、胃や十二指腸の粘膜が深くえぐられて消化性潰瘍になったりすると考えられます。
また慢性蕁麻疹や特発性血小板減少性紫斑病にピロリ菌が関与していると言われています。
こんな症状がある方は検査をおすすめします
平成25年2月から保険で認められるピロリ菌除菌療法の適応疾患が拡大され、従来の胃潰瘍などに加え、ピロリ菌による胃炎に対しても保険で除菌が可能となりました。
ただし、適用には胃カメラ(食道・胃内視鏡)による検査が必要です。
ピロリ菌が原因で胃炎や胃潰瘍などを起している場合は、ピロリ菌を除菌する治療を行います。除菌は、胃炎の進行、がんの発生予防、潰瘍の再発防止に有効であるだけでなく、胃のポリープを縮小、消失させることも期待できます